(Retrieval-Augmented Generation)の活用状況※2)の結果と比較する④RAGの活用状況生成AIでも、さらにそれぞれの社内にあるデータリソースに特化した生成AI=RAGについては、RAGを活用している、または活用に向けて具体的に動いている会社を併せると86%にのぼり、RAGの活用は一般的になりつつあることがわかります。今回の調査ではその活用範囲や活用方法については調査をしていなかったため、このRAGの利用が一般的になっているという状況を踏まえ、何らかの形で再度調査する必要性を感じています。(図4)⑤AIの期待効果今回のアンケートではAIに対する期待効果についても調査しています。結果は生産性向上やコスト削減が上位に、新たな価値創出や売上向上が下位に並ぶ状態であり、これは総じていえばAIの期待効果が既存事業の利益率を高めることに偏っていることを示唆しています。これは欧米企業の経営者に対する別調査(と、生産性向上やコスト削減についてはほぼ同程度の期待値ですが、新製品・サービスの開発に対する期待が54%と過半数を占めるのに対し、このアンケートでは総じて20〜30%にとどまっています。日本企業におけるAIの事業発展に対する貢献度を高めるためにはまずはIT部門および経営層の意識改革が必須となると思われます。(図5)⑥AIの導入にあたっての障害導入にあたっての障害は、やはりデータの精度・鮮度の不足と答える企業が多いようです。AIはその基礎となるデータの質と量が成果に大きく作用しますが、過去からの蓄積データは未整備なものが存在しており、どこまでデータ整備に力をかけるのかの見極めは大きなテーマとなっているようです。(図6)⑦分科会への要望今回のアンケートを通じて、当分科会に対する期待やご意見もたくさんいただきました。今後、これまでの活動を提言書としてまとめていきますが、ここで頂いた意見やアンケート結果から、おおよそ以下の内容になると考えています。 《1》 AIの分類の整理《2》 AIの適用業務と期待効果・リスク《3》 データの品質の保持、過去データの整理《4》 現場への浸透方法パターン《5》 経営層への提言に役立つコンテンツ集今後も当分科会へのご支援をよろしくお願いいたします。※2: 2024 year-end Generative AI report Deloitte January 2025他にもたくさんの意見を頂きました図5:AIの期待効果企業の進展度や成熟度に応じた進め方のAIを導入するうえでのリスクってどんなのがガイドラインが欲しいなあるか教えて図4:RAGの活用状況図6:AIの導入にあたっての障害 実施事例ごとのコスト、導入工数、期間などがわかれば参考になる20とにかく活用事例とテクニカル面での教科書が欲しい
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