TransformationDX人財育成分科会活動3年目を節目として、ユーザー企業の皆さまに活用していただけるようなアウトプットを目指し、「DX人財育成手引き書」の作成に着手しました。大企業であればリソースが比較的潤沢にあるので、単独でDX人財育成を行うことは可能かもしれませんが、中堅企業(従業員数が数百名、売上が数百億円規模を想定)は難しいと予測し、作成した手引き書を活用していただければと考えます。次に手引きで取り上げる「DX人財育成の範囲」は、過去3回のワークショップで実施したユーザー企業アンケート結果からDX人財育成における課題を【図1:DX人財育成対象範囲】のように構造化しました。企業DX分科会が作成した「DX推進フレームワーク第1.0版」の「DXの取り組み区分」も参考に必要な人財の洗い出しを行う予定です。企業にとって必要なのはビジネス変革(BX:Business 術・データを活用し、事業創出/改革による売上UPや付加価値向上に貢献する」を最終のゴールとします。また、データプラットフォームは現場DXに取っては重要なので取り上げますが、基幹システムは基幹シ)であり、DXの本質はl」なので、「先端デジタル技ステム分科会で検討されるので、触れない前提です。本手引き書は、IPA/経済産業省が作成した「デジタルスキル標準Ver1・2(以下DSS)」を使いこなすためのツールとして作成する予定です。DSSは労力と時間をかけて網羅的、汎用的に作成されています。一方で、このまま使いこなすには相当な知見と労力が必要になることが予測され、作成した手引き書を活用してもらおうと考えた次第です。2025年4月よりCIOLoungeにおける新たな分科会として「基幹システム分科会」が発足しました。2月の年次総会で分科会メンバーを募った際には、果たして応募いただける正会員が存在するのか不安だったのですが、現職を含む10名の情報システム部門長経験者に参加いただけることとなり、本当に頼もしい布陣となりました。4月15日にキックオフ会議を実施した際も、さすがに一家言を持たれておられる方々ばかりで、ほとんど自己紹介だけで会議終了となるほどでした。まずは、リーダー・サブリーダー・担当理事でコアチームを編成し、今後の運営内容についてさらに検討を進めています。現時点では、活動の方向性や目指すアウトプットなど流動的な状況ではありますが、今後の検討を通じて基幹システム刷新の「Why」「What」「How」に悩まれている企業に何らかの有益な示唆を提供できればと考えています。昨今の基幹システム刷新コストは高額化する傾向がある一方で、それに見合う直接的な経営効果を明示することは難しくなってきています。そのような状況下で、そもそも現行基幹システムを再構築する意義はあるのか、あるとすればそれはどのようなケースなのかについて掘り下げられればと思います。基幹システムの再構築手段としてERPの利用を検討することが一般的ですが、実際には企業規模の大小や対象となる業務範囲によって、採用されるERPならびに手組システムのバリエーションが存在しています。様々な実践例も踏まえながら、ベターと思われるアプリケーション構成をいくつかの類型に整理できればと考えています。世の中の多くの基幹システム刷新プロジェクトにおいて、当初に目論んだ品質・コスト・納期(QCD)が守られていないのが現状ではないかと思います。分科会メンバーの豊富な経験(成功&失敗)に基づき、QCDを維持するために有用なプロジェクト推進上の要諦を抽出できればと考えています。実際の活動はこれからなので、どれくらい志に近づくことができるか少々不安もありますが、可能な限り、実践的な提言を心がけるつもりです。皆様におかれましても良いアイデアやご要望などがありましたら、よろしくお知恵をお貸しいただければ幸いです。Subcomm「BX by DgitaitteeSubcommittee①手引き書作成の背景②誰に向けた手引き書か?③DX人財育成の範囲は?④デジタルスキル標準Ver1・2◆「Why」◆「What」◆「How」DX人財育成分科会DX人材育成手引書作成に着手基幹システム分科会新たな分科会が発足しました!i図1:DX人財育成対象範囲分科会報告21
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