2025年10月2日開催情報セキュリティ分科会【戦乱の世の情報戦~大坂の陣に学ぶサイバーセキュリティ~】
2025年10月2日、当分科会としては13回目となる情報セキュリティセミナーを株式会社アシスト様の東京本社カンファレンスルームにて開催いたしました。当日はユーザー企業9社13名、サポート企業2社5名にご参加いただきました。
基調講演
日本プルーフポイント株式会社チーフエバンジェリスト/警察大学校講師の増田 幸美様より「戦乱の世の情報戦 ~大坂の陣に学ぶサイバーセキュリティ~」と題して講演いただきました。前回ご好評いただいた歴史を絡めた講演の第2弾です。

講演では、関ケ原から大坂の陣までの15年間の豊臣、徳川の動きを経て、大阪冬の陣、夏の陣での戦を分析し、そこから得られた知見を現代のセキュリティ施策に展開されました。
特に注目された点は、当時、経済力、社会的地位など圧倒的に優位であった豊臣勢が負けることになった一因として徳川の情報戦略があったと分析されていることです。豊臣・徳川の両陣営が戦局をどのようにコントロールしたかについて、戦術として重要である情報戦に重点をおいて解説し、今日のサイバーセキュリティ対策としての戦術活用について語られました。

講演の後半では、海外各国での情報戦の事例を用いたセキュリティインシデントの解説と、情報戦への備えができていない日本におけるリスクについて説明していただきました。
特に急激なAI技術の進化により日本語の言語の壁が消失した結果、世界で一番攻撃を受けている日本のデータとして全世界のメール攻撃の77%が日本をターゲットにしている実情の説明。その際における攻撃トリガー窓口としての、なりすましメール対策としてのDMARC、AI技術を利用したVoiceフィッシングについて解説いただきました。
ディスカッションワークショップ
4チームに分かれて、基調講演の内容を参考に、
①情報管理の重要性
②メール対策DMARKへの疑問
③OTセキュリティ
④海外展開
といった各社の困りごとに対し、対応状況や参考情報が共有され、持ち時間の1.5時間はあっという間に過ぎるほど活発な議論がされました。。
クロージング
講演に対する満足度は、大変満足が94%と過去最高値を記録しました。
参加者からは「サイバーセキュリティを歴史的な視点から捉えることで、より分かりやすかった」「戦国時代の出来事をセキュリティ事案に適合させたお話は大変興味深かった」といった多くの反響をいただいております。
また、恒例のディスカッションにおいては、「異なる業種、役割の人が率直に意見交換ができる環境が、一般的なセミナーよりも内容が濃い」の声もいただきました。。
CIO Loungeは、今後もユーザー企業様の活動を支援すべくセミナー・情報発信に努めてまいります。
(執筆:情報セキュリティ分科会メンバー)

