【開催レポート】悩める「ひとり情シス」のためのサイバーセキュリティ対策ワークショップ

2025年11月28日、情報セキュリティ分科会を開催いたしました 。今回は当分科会として初めての試みとして、参加メンバーを中堅・中小企業に限定。大阪商工会議所様との共同開催という形で実施しました 。

開催の背景:悩める「ひとり情シス」に寄り添う

今回のターゲットは、限られた少人数で自社の情報システムを一手に引き受けている、あるいは他業務と兼務されている悩める「ひとり情シス」の皆様です 。 特にサイバーセキュリティ対策は、専門的な相談相手が身近におらず、他社の状況も見えにくいという特有の悩みがあります。そうした方々の苦労に応えるべく、本セミナーを企画しました 。当日は、CIOLounge情報セキュリティ分科会と共催の大阪商工会議所様からの募集でそれぞれ10名、7名計17名のユーザ企業担当者が参加されました。

基調講演:歴史の知恵をサイバー空間に活かす

日本プルーフポイント株式会社 増田 幸美様

講師には、日本プルーフポイント株式会社の増田幸美様をお招きしました 。

  • 講師:増田 幸美(そうた ゆきみ)氏(日本プルーフポイント株式会社 チーフエバンジェリスト / 警察大学校講師)
  • 講演のポイント:
    • 戦国時代の「城攻め」を現代のセキュリティ攻撃パターンに、「城の防御」をサイバー空間の多層防御になぞらえたユニークな解説 。
    • 孫氏の兵法や徳川家康の情報戦術を織り交ぜた、歴史好きにはたまらない内容 。
    • 後半は、現代に目を向け「現代の情報戦」「情報戦の備えができていない日本」、「一番世界で狙われている日本」、「アサヒビールのランサムウェア攻撃」と豊富な話題に続き、最後に実践的な対策「セキュリティのいろは」を伝授 。

増田様の熱のこもった語り口はまさに「増田ワールド」であり、参加者はその世界観にぐいぐいと引き込まれました 。

【あわせて読みたい】増田様の過去のセミナーレポート

増田様による当分科会での講演は今回で6回目で大変ご好評をいただいき、当分科会講演会には無くてはならぬ存在になっています。過去のセミナーのレポートもぜひあわせてご覧ください 。

いずれの講演も年末の時期に開催されており、今や当分科会の「年末恒例行事」となっています。「坂の上の雲に学ぶ能動的サイバー防御」という新ネタもお持ちで、事務局一同今から楽しみにしております。

本音で語り合うグループディスカッション

後半は4チームに分かれ、自己紹介や講演の感想など交えながら意見交換を行いました 。 中堅・中小企業ならではの共通課題や自社固有の課題、個人的な悩みに対し、チーム内で活発な質疑やアドバイス、ディスカッションが飛び交いました 。

グループディスカッションの様子

アンケートでは、「他社の状況や悩み事が聞けて本当に良かった」という声を多くいただきました 。今回のテーマである「悩めるひとり情シスのためのサイバーセキュリティ対策ワークショップ」の狙い通り、ワークショップを通じて、課題解決の直接的な答えは出ずとも、明日へのヒントや糸口を掴んでいただけたのではないかと感じています 。

次回開催に向けて

サイバーセキュリティの脅威は日々進化しており、私たちの課題が尽きることはありません 。来年度も、企業や組織が直面する情報セキュリティに関する喫緊の課題をテーマにしたセミナーを予定しています 。多くのユーザ企業様、サポート企業様のご参加を心よりお待ちしております。

集合写真

会場協力:積水化学工業(株)様大阪本社11F社員クラブパーティ会場を提供いただき、この場を借りて厚くお礼申し上げます。スクリーン、マイク、ミーティングルーム等設備の整った場所で懇親会も同じ場所で開催させていただける素晴らしい会場でした。きませんが、情報セキュリティ分科会ではこれらの疑問を解決する一助となるよう、今後もイベントを企画してまいりますので是非ご期待ください。(執筆:四本、尾内)